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公開講座「経腸栄養」レポート

大分健生病院第2回公開講座 「経腸栄養」報告

第1回を上回る200名が参加

  2005年7月24日(日)10時より、大分市内の「ホテルくれべ」にて、昨年に引き続き第2回目となる「経腸栄養」の公開講座が、県下の医療機関・介護施設はもとより、福岡・熊本など九州各県から会場がいっぱいになる200名の参加で開催されました。
参加職種も医師、看護師をはじめ薬剤師、管理栄養士、介護福祉士、ケアマネージャーなど多岐にわたる職種の方々の参加となりました。

 今回の講座は、前半は「静脈栄養から経腸栄養へ〜経口か胃瘻か〜」と題して、講師には名古屋市のふきあげ内科胃腸科クリニック院長の蟹江治郎先生、大分市の佐藤クリニック耳鼻咽喉科院長の佐藤公則先生をお招きしました。
講演では、蟹江先生にPEGの基礎知識から寒天栄養までについて、佐藤先生にはPEGによる栄養状態の改善とともに嚥下評価・訓練から経口摂取までについて、それぞれご報告いただきました。

講座後半は、当院副院長今里の司会により「経腸栄養の入り口〜NSTとPEG」と題して2名の先生のパネルディスカッションをおこなっていただきました。

両先生方には、胃腸の使い方(経口か胃瘻か)、胃瘻から経口摂取へ戻れるかなどの質問事項にお答えいただきながらのディスカッションとなりました。
  質疑では「口に運んであげれば食べられますが、介助には時間がかかります。
胃瘻ならポンと入れるだけですみますが、家族や施設では、介助してでも経口摂取を望んでいるでしょうか」との問いかけに対して、パネラーからは「何よりも、食べている本人が幸せにしているかどうかでしょう」との回答があり、PEG、嚥下訓練の目的が、あくまで患者さん本人のQOLの向上であることを改めて認識する機会となりました。

  パネルディスカッションの後にはフロアより術後のスキンケアや管理、栄養剤について、胃瘻のトラブル対応についてなど、今回も予定時間を超えての活発な質疑が行われました。

 なお、来年も7月に第3回公開講座を計画しますので、今回と同様たくさんのご参加をいただきますようお願いいたします。

報告:大分健生病院 副院長 今里 真

蟹江治郎先生
質問とご回答
佐藤公則先生
質問とご回答
今里真副院長